眠らない街――新宿。その一角にある、とある雑居ビル。　 事務所や飲食店が各フロアを占有する狭いビルで、従業員たちはスペースを好き勝手に使い、日々の業務に励んでいた。 そんな消防法に違反し放題のビルに対し、消防署員の立ち入り検査が実施されたことから、従業員たちの一日は激変する。 『営業停止処分』を回避すべく、彼らは団結し、見せかけの改革と形だけの避難訓練に取り組むこととなったのだ。 「不夜城」を生き抜く男たちの、ムダに熱い闘いが今、始まろうとしていた――。